2017年2月12日日曜日

NSX for vSphere 6.3リリース

ついにNSX for vSphere6.3(以下NSX)がリリースされました。
今回のリリース最大の魅力はなんと言っても、vSphere6.5の対応ですが、それ以外にもなにげに凄い機能がいろいろ入っています。

リリースノートをベースにご紹介をしたいと思います。

<機能強化>
・ コントローラー切断操作(CDO)モード:コントローラー切断操作(CDO)モード
NSXコントローラーとの接続が失われても、VXLAN等のデータープレーンに影響を与えない機能強化となるようです。

・Closs vCenter NSXアクティブ - スタンバイDFWの拡張機能
Closs vCenter NSXにおける分散FWの機能が強化されています。

・コントロールプレーンエージェント(netcpa)自動回復
netcpaのプロセス監視を行い、自動起動処理を行います。また、再起動時はsyslogにてログの出力が行われます。

・vSphere6.5の対応
これは、見たままですね。


<準拠>
・FIPSへの対応
REST APIをコールすることで、、FIPSおよびCommon Criteria標準に準拠した暗号スイートのみを使用する可能。

・NSXはEAL2 +保証レベルに準拠、ICSAに準拠
セキュリティ製品でよく見るICSAにNSXは対応したようです。また、ICSAに準拠するため、分散FWのログ出力形式が変更になったと記載があります。



<サービスとルーティングの強化>
・BGPの4バイトASNサポート

・NAT機能の拡張
一致基準は、プロトコル、送信元IP、送信元ポート、宛先IP、宛先ポートの5つのパラメータに基づくように変更。それに伴いUIも変更。(これは、NSX Edge Service Gateway(ESG)に適用されます)

・レイヤ2 VPNのパフォーマンスの向上
1つのEdgeアプライアンスで最大1.5 Gb/sのスループットをサポートできます。これは、以前の750 Mb/sからの改善となります。(これは大きいですね)

・OSPFの改善
OSPFを設定する際、NSSAはすべてのタイプ7 LSAをタイプ5 LSAに変換できます


<セキュリリティ強化>
・分散ファイアーウォールにおけるセッションタイムアウト
セッションタイマーがNSX6.3から導入されます。これは、利用するアプリケーションによっては注意が必要です。

・マイクロセグメンテーションの強化
アプリケーションマネージャーを利用した自動ファイアーウォールルールの作成、エンドポイントモニタリングによるネットワーク接続プロセスの特定

・ゲストイントロスペクションのLinuxサポート
エージェントレスのウイルス対策に、なんとLinux OSがサポート!!
ただし、利用できるOSは、「RHEL7 / Suse ES 12 / Ubunts 14.0.4」に制限されています。

・Service Composerのステータス情報の表示

・NSX6.3が、vCloud Director 8.2に対応


<インストールとアップグレード>
・NSXカーネルモジュールはESXiバージョンとは無関係になりました。
これで、今後バージョンアップ時にはESXi再起動の回数が減ると思います。

・ホスト上での再起動なしのアップグレードとアンインストール
vSphere 6.0以降では、NSX 6.3.0にアップグレードすると、それ以降のNSX VIBの変更は再起動する必要はありません。

・OVFパラメータがカンマ区切りに対応
DNSサーバー、ドメイン検索リスト、NTPサーバリストが、カンマ区切りで複数のパラメーターを入れられるようになりました。

・NSX6.3の対応ESXi
ESXi5.5 Update3、 ESXi6.0 Update2、ESXi6.5がサポートになります。
どのESXiも最新パッチが適用されていることが条件になっていますので注意が必要です。


アップグレード時の注意事項もかなりたくさん記載されていますので、是非NSX6.3を利用する前にリリースノートを読まれるとよいかと思います。

(参考)
NSX for vSphere 6.3 リリースノート










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