2015年4月11日土曜日

Server VDIの現実解

クライアントOSは、PCを買ったら付いてくるもの。というOEMライセンスを前提とした考えがマイクロソフトの前提でありましたが、VDI環境が身近なソリューションとなり、物理デバイス=OS1ライセンスという概念もなくなったことから、出てきたのがマイクロソフトのVDAライセンスです。
通常、シンクラ税とか、MS税なんて言われたりもします。
この、VDAライセンスを使わずして、WindowsでVDIを構成するのが、ServerVDIです。
単純に、サーバーOSをクライアントOSとして利用すればいいじゃないかという思想です。
サーバーOSは、CPU数に紐付くライセンスが多いため、数で数えることもないため、割安になるケースが多いと思われます。

さて、ここで疑問に思われる話しですが、
  1. サーバーOSをクライアントで利用できるのか?
  2. クライアントOSをVDIにしたときとの違いは?
というところでしょうか。


まず、1に関してですが、実際WindowsのサーバーOSは、クライアントOSをベースに作られています。たとえば、Windows XP → Windows Server 2003、Windows 7 → Windows Server 2008 R2といった感じです。ですので、基本的にクライアントOSで動作するアプリケーションは、サーバーOSで動作しないということは基本的にありません。
但し、クライアントソフトによっては開発時にサーバーOSでの動作検証はしていないことが多いですので、インストーラーレベルでOSのバージョンや種類を見てサーバーOS上でのアプリケーションのインストールを許可していないケースはあります。
うまく動作しないアプリケーションとしては、ウイルス対策ソフトやディスク管理ツールなどのシステム管理系アプリケーションのクライアントOS版は、サーバーOSでは動作しないケースがほとんどです。家庭向けにフォーカスされたアプリケーションは動作しないことが多いかもしれませんが、VisualStudio系で開発された、たとえばC#やVB.NET等、.NetFramework系で構築された業務アプリケーション等々はまずほとんどは動作すると思います。

では2に関して見ていきましょう。

VMwareのKBを見てみましょう

http://kb.vmware.com/selfservice/search.do?cmd=displayKC&docType=kc&docTypeID=DT_KB_1_1&externalId=2092990

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Windows Server 2008 R2 デスクトップでサポートされていない機能

次の特徴と機能は、VMware Horizon View 5.3 における Windows 2008 R2 Server デスクトップではサポートされていません。

  • Windows Server 2008 R2 でのスマートカード SSO
  • 仮想印刷 (ThinPrint)
  • マルチメディア リダイレクト (MMR)
  • 統合コミュニケーション (UC) API
  • Microsoft Lync 2013 SDK
  • View Persona Management
  • vRealize Operations Manager(旧称 vCenter Operations Manager)機能
  • ローカル モードのデスクトップ
  • Sysprep は Server 2008 R2 リンク クローンに対応していません。Quickprep を使用してください。
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と記載がありますが、これはHorizon View 5.3の時代の話しです。
最新版View 6.1のドキュメントを読んでみましょう。

https://pubs.vmware.com/horizon-61-view/index.jsp#com.vmware.horizon-view.planning.doc/GUID-BDD01379-A43A-4726-9667-8B6582C056F9.html

このマトリックスは非常に重要です。


WyseやWindows Media MMRなどマルチメディア系以外はほとんど対応済みです。
Horizon Viewを使う限りクライアントOSとほとんど遜色なく、サーバーOSをVDIクライアントとして利用可能なことがこちらでわかります。

Horizon系は結構頻繁にアップデートされており、機能も追加されていますので、ドキュメントは最新のものを参照することをおすすめします。

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