ただ、HAクラスターの対象ホストが多く、ソフトウェアのライセンスとして、HAの設定を行うとどのホストに仮想マシンが稼働するかわからないため、HA機能を使いたいけど採用できないと行ったお話を聞くことがあります。
たとえば、Windows Server 2012 R2の場合は、8台のESXiホストでクラスターが組まれており、HA時にどのホストで動作するかわからない場合は、8台分のWindows Serverの ライセンスが必要となります。
今回は、フェールオーバー時のホスト指定の方法と、仮想マシン単位でのHAのION/OFF設定をお伝えします。
まずは、定番ですがアドミッションコントロール機能によるフェールオーバーホストの指定です。
いわゆる待機ホストの指定ですね。
この機能は、稼働しているESXiホストがダウンした際に、フェールオーバー先のホストを指定する方法です。ただし、この方法は、仮想マシン単位で行うことはできません。また、フェールオーバー先ホストを複数台設定した場合、フェールオーバーホストで稼働するかあわかりませんので、クラスターで稼働しているライセンスと、フェールオーバー先ホストの台数に応じたライセンスが必要となるので、注意しましょう。
vSphere Clientの場合(クラスターのを右クリックし、設定の編集メニューから表示できます)
vSphere Web Client(クラスタを右クリックし、設定を押下)
ここまでは、結構有名な話しですが、仮想マシン単位でHAを許可しない設定が可能です。
こちらを使うと、可用性を失うことにはなりますが、1つのクラスターの中でフェルオーバー先のライセンスを保有するものとライセンスの保有がないものを同一のクラスターに含めることが可能となります。(ライセンスの問題でHAフェールオーバー可能な仮想マシン用のクラスターとフェールオーバーしないHAクラスターから分離したESXiホストを構築する必要は無くなります)
vSphere Client(クラスターのを右クリックし、設定の編集メニューから表示できます)
仮想マシンの再起動の優先順位を「無効」にすることで、HAの対象から外れます。
これが、vSphere Clientになると画面が変わります。
仮想マシンのオーバーライドで、追加を押下します。
ここで、同じポリシーを設定する仮想マシンを複数台選択し、「仮想マシン再起動の優先順位」を「無効」にします。
仮想マシン単位でHAを無効にすることで、ライセンス費用を抑えることはできますが、この場合物理ホストの障害が発生すると仮想マシンは止まってしまいますので、費用と可用性のバランスを考えて、ご利用いただければと思います。
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