では、本番サイトにXeon-E5-2670などのハイエンドなCPUを搭載し、DRサイトにXeon E5220など一昔前のサーバーを利用したいケースが有るかと思います。
この場合、E5-2670は、8コア(ハイパースレッドで16コアに見える) E5220は、2コア (ハイパースレッドで4コアに見える)と、CPUのコア数がだいぶ違います。
では、本番サイトで8vCPUの仮想マシンを運用しこの仮想マシンをDRサイトにvSphere Replicationでレプリケートした場合はどうなるのか?という質問を頂きました。
想定される答えは、そもそもレプリケートできない(事前チェックでひっかかる)もしくは、レプリケートはできるが、パワーオンできないのどちらかだと思います。
が、たしかにやったことがないですし、これが前提チェックではねられるのであれば、本番環境ではハイスペックで、DRサイトだったらちょっと遅くてもよいので低スペックのサーバーで稼働をという考えはできなくなってしまいます。
今回は、検証として以下のような環境で試してみました。
さて、実際にやってみると、レプリケートまでのウィザードは何事もなく完了しました。
実際のレプリケートも、きちんと完了しました。
では、本番サイトの仮想マシンの電源を落として、障害が発生した状態に見立てて、
DRサイト側でリカバってみましょう。
※本番サイトの仮想マシンの電源が落ちないと、vSphere Replicationからリカバリはできません。
最初の滑り出しは、OKですね。
ウィザードを薦めていき、リカバリする仮想マシンを稼働させるESXiの選択で、スペックの低いマシンを選択しましたが、「検証は成功しました」と出ています。
では、リカバリ後に電源ONにチェックを入れて、リカバリさせてみましょう。
問題なく、リカバリが始まりました。
ちょっとすると、右下になんらかのメッセージが・・・
でましたね。何となく期待通りのメッセージです。4個のCPUが必要ですが、ホストハードウェアには2個しか有りません。と・・・。(今回は、2ソケット、4コアで仮想マシンを構成したからこういったメッセージが出たようです)
リカバリされた仮想マシンは、きちんとインベントリに表示されますので、仮想マシンの編集を選択します。
CPUのところで、怒られていますので、ハードウェアサポート内のCPU数に変更します。
見事起動しました!!
仮想マシンも無事です!
ということで、結論は、本番サイトとDRサイトで、物理CPUコア数が異なり、DRサイト上で物理コア数が足りない仮想マシンを、DRサイトにレプリケートできるかというと、レプリケート自身は可能だが、リカバリ時の仮想マシンパワーオン時にエラーが出る。手でリカバリした仮想マシンを編集し、稼働可能なスペックに変更することで稼働する!
ということです。
ちなみに、VMのコミュニティサイトでは、本番サイトをintel CPUで、DRサイトをAMDのCPUで環境を構築してもきちんと稼働するという話が出ています。
ただし、ハードウェアの構成が異なっているため、ハードウェアの再検出による再起動要求や、場合によっては再アクティベーションがゲストOS上で要求されるようです。(これも理屈からするとたしかにそうですね)
(参考)
VMware Communityより
vsphere replication cpu compatibility
ちなみに、フェイルバックは、逆方向のレプリケートを手動で作成する必要がありますので、このときにスペックの低い仮想マシンが本番環境にレプリケートされてしまうことには要注意です!
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